3人目が生後2ヶ月の時入社。子育てをずっと優しく見守ってくれた職場に感謝しています。
黒木 弘子さん福岡の工業専門学校卒業後、建設会社や事務を経験。
25歳で結婚、夫の実家の宮崎に移住。
長女、長男、次女と3人の子を授かる。
次女が生後2ヶ月の時、森本テント室内装飾に入社。
パートを7年経て正社員へ登用。
テント作りのベテランとして後輩の指導にもあたる。
夫が宮崎出身だったので結婚後宮崎に移住。
出産、子育てしながら接客業などのアルバイトしていましたが、3人目を出産する前にバイト先を辞めたため、出産後すぐに就職活動をしました。
今後は本腰を入れて、長く働ける会社を探したいと思い、いろいろと受けたのですが、3人子どもがいて、1番下がまだ生後2ヶ月、私の実家も福岡ということで、なかなか雇っていただけるところは見つかりませんでした。そんな中、こちらの会社に面接に来ると、上司が「頑張る気があるなら、いいよ!」とあっさり受け入れてくださいました。職探しは苦労しましたが、結果、いい職場に巡り合えました。3人を保育所に預け、パートからのスタートでした。
夫は運送業をしていて朝6時から夜8時まで長時間勤務のため、家事の協力は望めず、夫の実家もないので、自分でもよくがんばったな~と思います(笑) もうがむしゃらでよく覚えていないですね。
トラックの幌(ほろ)、ひさしテント、装飾テント、大型テントなどを作っています。子ども服を作るのが好きでミシンは使っていましたが、ここのミシンは工業用なので家庭で使っているものとは全然違いましたね。ミシンの使い方からすべて教えてもらいました。テントに使う素材も分厚くて重たいので、1人では持ち上げられない時は手伝ってもらったりします。最初に、寸法を測ってテントを作り、鉄骨に張っていくのですが、完成してぴったりと寸法が合うと達成感がありますね。最初の頃は寸法を間違えて現場に持っていったらサイズが合わなくて持ち帰ったりとか、泣きそうになることが多かったです。でも、もともと作ることが好きで、やりがいもありますし、店舗とかトラックとか、外で自分が作ったものを見かけると嬉しいですね。
私が入社した時には従業員は5~6人だったのですが今は12人ほどになり、だいぶ増えましたね。女性も2人から4人になりました。最近新しく入ってきた方は私より年上なのですが、作り方を教えたりしています。人間関係のストレスも全然なく大変働きやすいです。
ーー作業場のことを教えてください。
作業場には1本針のミシン、2本針のミシン、細い針のミシンと3種類あって、用途に合わせてミシンを変えます。例えば、周辺のフチを縫う時は2本針ミシンを使ったりですね。とても広いので夏は暑くて冬は寒いので、替えの服を持ってきたり、冬場はヒートテックを着たりして工夫しています。
【上司の森本秀子さんのコメント】
当時は3人の幼い子どもを抱え、子どもの病気などで休みもよく取っていましたが、真面目で前向きで、本当に頑張り屋さんでした。仕事はもうベテランの域です!今はその子も小学生になったので、正社員として勤務してもらうことになりました。
職場に恵まれていました。細かいことは言われないし、子どもの病気とかで迷惑かけることも多かったのですが、職場に連れてきてもいいよ、と言ってくださって。理解があったからこそ働いてこれたと思います。
長男がソフトボールをしていて、休みの日は夫も一緒に行ってくれるので、私は長女の吹奏楽のほうに下の子を連れて行ったりします。私の実家が福岡なので、夏休みや冬休みは子どもだけ高速バスで実家に行かせて、私と夫はあとで駆けつけるというようなことも出来るようになりました。子どもが大きくなってきて、だいぶ楽になってきましたね。
趣味といいますか、家を新築できたこともあって、今は庭の手入れが楽しいです。小さな花を植えたり、雑草とったりと、キレイになるのが嬉しいですね。
私は作るのがまだ遅いので、もっとスピードアップすることと正確さが目標ですね。
あと、いろんなことに挑戦していきたいです。難しいテント作りは60代の長く勤めている方がしてくださっていますが、いつか自分もできるようになりたいですね。
食べていくためだけの仕事より、「やりがいが持てる仕事」というのが大事かなと思います。
いま、「やりがい」を感じられる仕事に出会って、とても幸せを感じています。
子育てだけをしているよりも、自分に自信を持てる仕事があるということが、とても良かったと思います。
ぜひそんな仕事を見つけてください。